米Newsweek誌が米国時間9月28日に,「史上初の個人用宇宙船の開発が進行中」とする報道記事の内容を明らかにした。航空機技術者のBurt Rutan氏が実現に向け取り組んでいるもので,「計画は予定通り進捗しており,(ライト兄弟の)初飛行からちょうど100年目に当たる2003年12月17日に実際に飛行できる見込み」(Newsweek誌)という。

 Rutan氏は,先ごろカリフォルニア州のモハービ砂漠で宇宙船「SpaceShipOne」の試験飛行を実施した。空中で飛行機から切り離されたSpaceShipOneは高度4万5000フィート(約1万3700m)まで上昇したが,制御を失って急降下し,姿勢を立て直すまでに1万1000フィート(約3400m)落下してしまった。「斬新な設計の飛行機を試験する際には,こうした事態は想定の範囲内だ」(テスト・パイロットのMike Melville氏)

 Burt Rutan氏の会社,米Scaled Compositesでは,個人向け有料宇宙旅行を行う冒険観光旅行の事業化を進めている。この計画については,Newsweek誌10月6日号(9月29日発売)の特集「Next Frontiers:High-Tech Adventures(次なるフロンティア:ハイテク・アドベンチャー)」で取り上げる。

 なおNewsweek誌は一連の特集で,技術がいかにして人類の生活,仕事,遊びを変えつつあるかを検討している。10月6日号では,一般市民が技術の恩恵により海の底から宇宙の入り口まで行けるようになったことを紹介する。同特集の主な内容は以下の通り。

・海中ツアーが人気を集めつつあり,北極の氷の下にある海底への旅行といった計画もある。最高額の海底ツアーでも“わずか”4万ドルで参加でき,技術的な訓練を受ける必要もない。

・これまで若者アドベンチャー・ツアーといえばごく普通のキャンプや厳しい荒野でのアウトドア・スクールだったが,90年代になると未開の地でのスノーボードや氷河地帯のハイキング,有毒エイとの水泳などが登場した。

 同特集ではそのほかに,125フィート(約38m)のカタマラン(双胴船)で24時間の航行距離記録に挑戦する冒険家Steve Fossett氏についてもレポートしているという。

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