米Motorolaは米国時間9月26日に,携帯電話事業の今後の業績見通しと計画について明らかにした。「ホリデー・シーズンに向けた体制が順調に整っている」(社長兼COOのMike Zafirovski氏)

 同社は2003年第3四半期に,事前の計画通り,15種類の新たな携帯電話機を出荷している。9モデルがカラー・ディスプレイを搭載し,そのうち4モデルがデジタル・カメラを内蔵している。Zafirovski氏によれば,消費者向け通信部門(PCS:Personal Communications Segment)の第3四半期の売上高は,前期と比べて20%以上増加する見込みだという。

 また,同社は事前の計画に従い,第4四半期に16種類以上の新モデルを市場投入する。12モデルがカラー・ディスプレイを搭載し,そのうち8モデルがデジタル・カメラ内蔵型となる。同社は,携帯電話業界の季節的要因による盛り上がりとともに,第4四半期におけるPCSの売上高が前期よりさらに成長すると期待している。

 しかし米メディアの報道(CNET News.com)によると,Motorola社のホリデー・シーズン向けデジタル・カメラ内蔵型携帯電話機は遅れ気味だとの噂がある。米Verizon Wirelessは,数週間以内に開始するホリデー・シーズンのキャンペーン用にMotorola社の製品を使用する予定だったが,代わりに韓国LG Electronicsの製品を採用するという。また米Cingular Wirelessは,通常10月にスタートするホリデー・シーズンのキャンペーンにMotorola社のデジタル・カメラ内蔵モデル「V400」を使うつもりだが,「同製品の販売開始は12月15日頃にずれ込む可能性が高く,プロモーション・キャンペーンを進めるのは難しい」(Cingular社広報担当Clay Owen氏)と述べている。

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