米IBMは,Lotusソフトウエアの新版「Lotus Notes 6.5」「Domino 6.5」を米国時間9月23日に発表した。最新版では,インスタント・メッセージング(IM)ソフト「IBM Lotus Instant Messaging」とビデオ会議「Web Conferencing」を追加しており,ユーザーはインボックスやコラボレーション・アプリケーションから直接IMを開始できるようになった。Linuxのサポートも拡張している。

 ユーザーは,同一のクライアントからメッセージング,IM,検索,カレンダー,スケジューリングといったコラボレーション機能にアクセスできるようになった。ほかにも,改良されたスパム・フィルタやフォローアップが必要なメッセージへのタグ付けなどメッセージを整理するツールが加えられた。また,ユーザーが指定した検索エンジンを使って企業ネットワーク,Webを検索するウインドウ,使用頻度が高いアプリケーション,Webサイト,データベースにワンクリックでアクセスする起動ウインドウなども提供する。Domino Web Accessでは,オプションで暗号化したメール・メッセージの送信も可能になった。

 新版のリリースに伴い,同社はユーザーがLotus NotesとDomino環境において同社のIMとポータル技術を利用可能になる特別プロモーションを実施する。同年10月1日~12月31日までに,メインテナンス契約を結ぶLotus 6.5ユーザーは,最大20人までLotus Instant MessagingとWebSphere Portal Expressを利用できるライセンスが無償で提供される。

 両製品は,9月30日からダウンロード可能となる。Domino Messaging Server v6.5は,プロセサに付き1145ドルから。同Enterprise Server v6.5は2964ドル,同UtilityServer v6.5は1万5067ドルから。Lotus Notes v6.5は,メッセージング・ライセンス付きでユーザー1人あたり89.82ドル。コラボレーション・ライセンス付きは125ドル。Lotus Domino Web Access v6.5は,メッセージング・ライセンス付きで125ドルから。コラボレーション・ライセンス付きは98.12ドルから。Lotus Domino Collaboration Expressはユーザー1人あたり119ドル。Lotus Domino Utility Server Expressはプロセサごとに5000ドル。

 新しいコラボレーション機能に加え,メッセージングとコラボレーション技術に関わるコストを管理するために標準のサポートを拡大している。Lotus Domino 6.5は,Windows NT 4.0,同2000,同Server 2003,同2003 Advanced Server,IBM iSeries,V5R1以降,IBM zSeries,z/OS V1R2以降,IBM AIX 4.3.3x,5.1,5.2,Sun Solaris 8,9,Linux(Intel),RedHat Advanced Server 2.1(ユニプロセサのみ),UnitedLinux 1.0 SP2,Linux for zSeries - UnitedLinux 1.0 SP2に対応する。

 Lotus Notes 6.5は,Windows XP,Professional Edition,同2000,Professional Edition with SP3,同NT 4.0 with SP6a,同98,同95 Second Edition,Macintosh OS X(10.1,10.2)に対応。また,Lotus Domino Web Access 6.5は,Windows XP,同XP Professional,Windows 2000,同2000 Professional,同98,同95,同NT 4.0,Red Hat Linux,7.2または8.0,SuSE Linux 8.0(United Linux 1.0)に対応する。

 両製品の詳細は,同社Webサイトに記載されている。

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