米IBMとカナダのResearch In Motion(RIM)は,モバイル・ワーカーに企業情報とアプリケーションにアクセスする手段を提供するために提携した。両社が米国時間9月18日に発表した。

 提携により,両社は携帯機器で企業情報を利用できるようにするモバイル・ミドルウエア「WebSphere Everyplace Access(WEA)」と「BlackBerry Enterprise Server」の統合と開発を行なうBlackBerryユーザーは,企業サーバーへの無線接続とサーバー・アプリケーションとハンドヘルド機の無線同期が可能になる。同機能は,新しい7200シリーズを含むすべてのJava対応BlackBerryで利用可能になる。

 WEAの機能を追加することによりハンドヘルド機の応用範囲が広がる。一例として企業の販売員は,ハンドヘルド機を使って会社のサーバーにアクセスして価格の確認,受注の入力,在庫,出荷の確認などができるようになる。また,同じデバイスを使ってカレンダーの確認,通話,電子メールの送受信,インスタント・メッセージングも利用できる。

 両社は,開発者がエンド・ツー・エンドのセキュリティ,常時接続といったWebSphere Everyplace Access/BlackBerryアプリケーションの主要機能を利用できるように支援する新しいソフトウエアの提供も予定している。開発者は,BlackBerryプラットフォーム向けにエンタープライズ・アプリケーションを容易にカスタマイズできるようになる。

 今回の提携は,両社の既存の関係を拡張するもの。IBM Global Servicesは,RIM社のシステム・インテグレータとして,同社の顧客向けインストレーション,メインテナンス,ファイナンシング,コンサルティング・サービスを提供している。同年7月にRIM社は,BlackBerryユーザーが通話,電子メールの送受信,インスタント・メッセージングを利用できるようにIBM社の「Sametime Everyplace」の使用を開始していた。

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