米VERITAS，米インテルの新型ブレード・サーバー向けプロビジョニング・ソフトを発表

早坂利之

2003.09.18

　米VERITAS Softwareが米Intelと提携し，プロビジョニング・ソフトウエア「Intel Deployment Manager for VERITAS OpForce」を提供すると米国時間9月17日に発表した。同ソフトウエアは，Intel社が同日発表した「Intel Enterprise Blade Server」製品系列と「Itanium」プロセサ・ベースのサーバー・ハードウエア・ビルディング・ブロックに対応する製品。

　VERITAS社のプロビジョニング・ソフトウエアを使用すると，IntelベースのWindowsまたはLinux環境でユーティリティ・コンピューティングの利用が可能となり，データ・センターの管理業務を簡素化できるという。

　「VERITAS OpForceは，必要なときに必要な場所でサーバー・リソースを使えるよう設定するプロビジョニング処理を自動化できる。その結果，ユーティリティ・コンピューティング・モデルへの移行が容易になり，業務の変動に応じて柔軟に対応できる計測可能なITサービスの提供が可能となる」（VERITAS社）

　同日発表したIntel Enterprise Blade Serverについて，Intel社は「柔軟性を備え簡単に管理できる新しい企業向けブレード・サーバー製品系列」と説明する。最初にリリースする製品は「Intel Server Compute Blade SBXL52」で，ブレード1台当たり2個の「Intel Xeon」プロセサを搭載でき，1台のシャーシに14台のブレードを格納できる。管理作業は，「Intel Management Module」とVERITAS OpForceを使って行う。

　また同社は，「Intel Xeon processor MP」を4個搭載可能なブレード・サーバー「McCarran」（開発コード名）のリリースを2003年後半に計画している。

　同社は今後リリースする予定の新型プロセサ／チップセットについても明らかにした。主な内容は以下の通り。

・Intel Itanium 2の強化版：
　2004年に，キャッシュ・サイズを拡大し，デュアル構成／提唱費電力システム向けに最適化した新版をリリースする。

・サーバー用Intel Xeon processor MP：
　2004年前半に，4ウエイ以上のサーバー向けIntel Xeon processor MPをリリースする。最初の製品は90nmプロセス・ルールで製造する「Potomac」（開発コード名）。同プロセサに対応する新型チップセットは「Twin Castle」（開発コード名）。

・Intel Xeonの強化版：
　2003年中に，2ウエイ・サーバーおよびワークステーション向けのXeonについて高速化版をリリースする。2004年前半には，同プロセサの90nmルール版「Nocona」（開発コード名）を計画している。同プロセサは新型チップセット「Lindenhurst」「Lindenhurst VS」「Tumwater」（いずれも開発コード名）に対応する。またNoconaの後で，90nmルールのプロセサ「Jayhawk」（開発コード名）の計画もある。

　さらに同社は前日，消費者市場向けのデスクトップ・パソコン用新型プロセサ「Intel Pentium 4 processor Extreme Edition」を発表した。動作周波数は3.20GHzで，Hyper-Threading Technologyに対応し，2Mバイトのキャッシュ・メモリーを内蔵する。高解像のビデオ・ストリーミングを処理する能力を備え，高度なゲームなどを使うユーザー向けの製品という。ただし同社は，発売時期や価格について明らかにしていない。

　なお米メディアの報道（CNET News.com）によると，複数のパソコン・メーカーがPentium 4 processor Extreme Edition搭載パソコンの販売を30日～60日後に始めるという。