米Sun Microsystemsは米国時間9月17日,さまざまなコンピューティング資源を仮想化し,自律的なシステムの実現を目指す次世代データ・センター構想「N1」の一環となるソフトウエア「Sun N1 CenterRun」を発表した。

 Sun N1 CenterRunによって,アプリケーション・レベルのプロビジョニングが実現し,データ・センター向けアプリケーションの更新,構成,移行が「ボタン操作で簡単に行えるようになる」(Sun社)。プロビジョニングとは,IT環境をリアルタイムで把握し,サーバー,ミドルウエア,アプリケーション,ストレージ・システム,ネットワーク・インタフェースなど,さまざまなコンピューティング・リソースを動的に割り当てること。

 Sun社N1 and Availability Products部門担当副社長のDavid Nelson-Gal氏は,「当社は今後も,データ・センター管理に要するコストと時間を削減できる具体的なソリューションを提示していく。N1構想の次の段階では,製品の拡充と,提携企業および導入企業の増加を目指す」と説明した。

 Sun社はその他にも,N1を推進するための取り組みを発表した。同社とパートナ各社の製品を組み合わせたソリューションの提案を行う「iForce Solution Center」で,N1製品の取り扱いを開始する。現在,世界8カ所のiForce Solution Centerで,個別のアプリケーション環境におけるN1ソリューションの動作を検証できるという。

 さらに同社は,異機種が混在するデータ・センターでN1技術を利用したい企業に向けた導入支援プログラム「N1 Early Deployment Program」を開始したほか,N1データ・センターの設計と実装に必要なノウハウを提供するコンサルティング・センター「N1 Center of Excellence」を開設した。

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