国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)はスイスで現地時間9月16日,全世界のブロードバンド利用に関する調査結果を発表した。それによると,2002年の全世界ブロードバンド加入者数は前年比72%増加し,約6300万人に達したという。

 ブロードバンドが最も普及している国は韓国で,人口100人あたり約21人がブロードバンドを利用している。インターネット・ユーザーのうち94%がブロードバンド接続だ。

 韓国の次にブロードバンドが普及しているのは中国の香港で,加入者は人口100人あたり約15人。3位のカナダは同11人だった。ちなみに米メディアの報道(InformationWeek)によると,日本は同7.1人で10位にとどまった。

 ブロードバンドが大幅に普及している理由の一つは,インターネット接続の高速化に対する需要が高まっているため。ISPが提供するブロードバンド・サービスでは,ダイアルアップ接続と比べて5倍以上の速度を実現しており,ユーザーは気軽にオンライン・ゲーム,音楽や映像のダウンロードを楽しむことができる。

 また,ISPどうしの価格競争も激化していることから,多くの市場でブロードバンド利用料金が下落しており,これがさらなる需要拡大につながっている。

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