米IBMのMicroelectronics事業部門と米Intersilは米国時間9月11日に,IC製造を請け負うファウンドリ・サービスに関して提携を結んだことを発表した。IBM社は同社工場内で,Intersil社の電源管理IC「Endura」を製造する。

 Enduraはデスクトップ・パソコンやサーバー,携帯型コンピュータ機器などのCPU,チップセット,メモリー,グラフィックスLSI,バス,ポートに電力を供給するデバイス。Intersil社はEndura以外にも,ハンドヘルド装置に用いる電力調整/充電デバイス,ブロードバンド・ゲートウエイ内の電力システムなども手がけている。

 Intersil社は,同社の半導体製造技術をバーモント州バーリントンにあるIBM社のチップ製造工場に移管する。IBM社は提携期間中,Endura製造のためのキャパシティを確保する。なお,提携期間は延長する可能性があり,共同開発なども視野に入れているという。IBM社は,2004年第1四半期に,Enduraの製造を開始する計画である。

 IBM社Technology Group部門バイス・プレジデント兼チーフ・テクノロジストのBernie Meyerson氏は,「Intersil社と密に協力し,当社独自のプロセス技術を利用して,Intersil社のP6プロセスの向上を支援する」と述べた。

 また,Intersil社High Performance Analog Product Group部門バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのRick Furtney氏は,「今回の提携により,当社はEnduraの第2の製造工場を得て,顧客の需要に応えることができる」と語った。

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