米Dell社の会長兼CEOのMichael Dell氏は,石油サービスを手がける仏Compagnie Generale de Geophysique(CGG)社を「Dell Center for Research Excellence」として賞賛するコメントを米国時間9月10日に発表した。これは,同社の石油とガス調査の地質研究の分野における高性能コンピューティング・クラスタ(HPCC)の応用をたたえたもの。

 「CGG社は,この分野のパイオニアである。スーパーコンピューティングの戦略的な利用により商用アプリケーションでコストとパフォーマンスの利益が得られることを実証した」(同氏)

 CGG社は,低価格なDell PowerEdgeサーバーを接続してHPCCを構築している。2001年に128台のPowerEdgeサーバーを米国本部のヒューストンに配備して以来, Dellベースの大規模なHPCCを配備している。現在,3000台を越えるまでに拡張しているが,先ごろ新たにDellのPowerEdgeサーバーを1125台購入した。

 CGG社が購入したサーバーは,ヒューストン,カナダ,フランス,クアラランプール,英国に配備され,世界全体で30テラFLOPS級の浮動小数点演算処理を実現する。これは,石油,ガス埋蔵量を調べるために効率的に地質データを分析するために利用されている。

 「同社は,クラスタを非常に効率良く利用している。大規模な構成に向けて独自に開発したプロセスとツールが,企業設定におけるスーパーコンピューティング・クラスタの活用を促進している」(同氏)

 ちなみに,CGG社は,先ごろIBM社のブレード・サーバーも256台購入している。

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