米Macromediaは,Flashアプリケーション開発ツール「Flash MX Professional 2004」(英語版)の出荷を米国時間9月10日より開始すると同日発表した。

 同ツールはフォーム・ベースのプログラミング手法を採用し,「フォームの設計,コンポーネントの追加,データ統合,アプリケーション・ロジックとナビゲーションの構築が可能になった」(Macromedia社)という。米Microsoftのソース制御システム「Visual SourceSafe」と組み合わせて運用することで,開発中のファイル管理も行える。

 ビデオ編集/エンコーディング・ツール「Flash Video Exporter」と統合され,Macromedia Flash Video(FLV)形式へのエンコーディングや出力が直接行えるようになった。対応アプリケーションには,「Anystream Agility」「Apple Final Cut Pro」「Avid Xpress/Media Composer」「Canopus Procoder」「Discreet Cleaner」「Pinnacle Edition」などがある。

 携帯電話機やPDA向けのコンテンツ開発も可能で,NTTドコモのiモード対応電話機などでFlashアプリケーションを動かすことができる。

 対応OSはWindowsとMac OS X v10.2.6。価格は699ドル。「Flash 5」または「Flash MX」からのアップグレード価格は299ドル。

 同社は同日,Flashアプリケーション作成ツール「Flash MX 2004」とFlashアプリケーション用クライアント・ソフトウエア「Flash Player 7」の出荷を始めることも明らかにした。両製品の概要は以下の通り。

・Flash MX 2004:
 スクリプトを書かずに場面切り替え(トランジェント)やナビゲーション/メディア制御を実現する機能を備える。Cascading Style Sheets(CSS)に対応したことにより,FlashとHTMLコンテンツが共存するWebサイトで一貫したルック&フィールを提供できる。価格は499ドル。Flash 5またはFlash MXからのアップグレード価格は199ドル。

・Flash Player 7:
 Flashアプリケーション用クライアント・ソフトウエア。同社では,「旧版に比べ性能が2倍に向上し,ユーザーによる設定が可能なアップデート通知機能と,新しい開発機能を設けた」としている。CSSに対応したほか,SOAPによる接続も可能となりWebサービスの利用も可能となる。同社のWebサイトで直ちに英語版を含む各国語版の無償配布を開始する。

 また同社は,Webサイト/アプリケーション構築ツール「Dreamweaver MX 2004」,Webグラフィックス・ツール「Fireworks MX 2004」,Webvイト/アプリケーション開発用スイート製品「Studio MX 2004」の出荷も開始する。

 Flash Player 7を除く製品の対応OSはWindowsとMac OS X v10.2.6。同日より同社のオンライン・ストアで英語版のダウンロード販売を始める。中国語(簡体字および繁体字),フランス語,ドイツ語,イタリア語,日本語,韓国語,スペイン語対応版は年内にリリースする予定。

◎関連記事
米Macromedia,WWWサイト/アプリ開発ツールの「MX 2004」版を発表
米Macromedia,米SunとのJ2EEライセンス契約を更新
米MacromediaがWebパブリッシング・ツール「Contribute 2」を発表,Mac OS X版も用意
米Macromedia,eラーニングのマルチメディア・オーサリング・ソフト「Authorware 7」を発表
米Macromedia,Flashアプリケーションとデータ・ソースを容易に接続するキットを発表
SARSで閉鎖中の香港の大学が「Macromedia Flash Communication Server」でオンライン授業
米Macromedia,アプリ配信チャネルを構築する「Macromedia Central」を発表
米Macromedia,Pocket PC 2002向け「Flash Player 6」の配布開始を発表

[発表資料(Flash MX Professional 2004)]
[発表資料(Flash MX 2004)]
[発表資料(Flash Player 7)]
[発表資料(Dreamweaver MX 2004)]
[発表資料(Fireworks MX 2004)]
[発表資料(Studio MX 2004)]