米Dantz Developmentは,企業のデータ保護に関する調査結果を米国時間9月10日,発表した。それによると,米企業の約85%がデスクトップ・パソコンやノート・パソコンのデータのバックアップをほとんど,あるいはまったく行っていないという。

 調査により,サーバーのバックアップは大半の企業が実施しているものの,企業データの90%強を格納しているデスクトップ・パソコンやノート・パソコンのバックアップは,十分に行われていない現状が明らかとなった。

 データ保護策として,企業の約3分の2は「従業員がパソコンのバックアップを行い,重要なデータをサーバーに移行する」ことを挙げているが,大半の従業員は,保存するべき隠れた重要ファイルを見つけ出せないでいる。また、バックアップ作業も従業員が手動で定期的に行わなければならない。

 特に,ノート・パソコンは4台のうち1台が破損,紛失,盗難などによるデータ損失の被害を受けていると考えられる。ノート・パソコンは幹部社員や戦略立案に携わる従業員に支給されることが多く,「適切な保護策を実施しなければ,重要データや機密データが損失する可能性が非常に高い」(同社)

 「デスクトップ・パソコンやノート・パソコンのデータ破損で損害を被る可能性があることは認識しているものの,大半の企業がこれらを保護するための十分なポリシーと戦略を実行していない」(Dantz社世界市場マーケティング部門バイス・プレジデントのTony Barbagallo氏)

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