カナダのNortel Networksと米Verizon Wirelessは,第3世代(3G)無線インフラの供給に関して複数年の契約を結んだ。Nortel社が米国時間9月3日に明らかにしたもの。提携規模は推定10億ドルにのぼるという。

 提携のもと,Verizon Wireless社はCDMA2000 1x方式のベース・ステーション,IPプラットフォームなどの関連装置をNortel社から購入する。サンディエゴ,ロサンゼルス,ラスベガス,デトロイト,アトランタ,クリーブランドといった主要市場におけるネットワークの拡張や向上に使用する。また,サウスカロライナ州マートルビーチに新たに構築するCDMA2000 1xネットワークについてもNortel社の製品を用いる。

 Verizon Wireless社はネットワークのキャパシティを拡充し,Webブラウジングやオーディオ/ビデオ・ストリーミング,マルチメディア・メッセージング,mコマースといったデジタル音声および高速データ・サービスを,企業と消費者向けに提供したい考えだ。

 またNortel社は,Verizon Wireless社が計画している802.11b対応Wi-Fiサービスのサポートも図る。米国全土でVerizon Wireless社のWANと無線LANアクセスポイントを接続できるようにする。

 Nortel社とVerizon Wireless社はすでに提携関係にあり,今年初めにも,Verizon Wireless社はジョージア州とアラバマ州にNortel社のCDMA2000 1x製品を導入した。またサンディエゴでは,CDMA2000 1xEV-DO製品を購入している。Verizon Wireless社は今年中に,サンディエゴでCDMA2000 1xEV-DO方式の商用サービスを開始する計画である。

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