米Yankee Groupは,無線通信サービスに関する調査結果を米国時間9月3日に発表した。それによると,1年間で無線通信サービス契約者の約36%がサービス・プロバイダを切り替えており,これに対する無線通信企業のコスト負担は数十億ドルに及ぶという。

 今回の調査は,米国と欧州の大手無線通信企業7社を対象に,契約者の解約率などについて分析を行った。

 無線通信企業はこれまで契約者を引きとめるためにさまざまな対策を施してきたが,あまり効果は上がっていない。Yankee Group社はその主な理由として,以下の3点を挙げている。

・内部データを積極的に活用し,解約率の傾向を分析するなどの対策を怠ってきた

・分析データを集めたとしても,推奨ソリューションを実行していなかった

・複数の要素からなる問題に対し,1つの要素だけを解決するソリューションを用いていた

 この問題の解決には総体的な解約率管理プロセスを導入するべきだと,Yankee Group社は述べている。すでに大手の無線通信企業は,同プロセスの基盤となるソフトウエアとビジネス・インテリジェンスを組み合わせた手法を取り入れつつあるという。

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