米Central Commandは米国時間9月1日,8月のウイルス・ランキングのワースト12を発表した。同社の緊急ウイルス対策チームによるウイルス検出数をベースにしたもので,ワースト1は「Sobig」ワームの5番目の亜種「Worm/Sobig.F」だった。
 
 Worm/Sobig.Fは全検出数の76%強を占めた。「非常に強力な感染力を持っていたため,膨大な電子メールのトラフィックを生み出し,世界中の電子メール・サーバーをダウンさせた」(同社)。Sobig.F関連の電子メールは,ピーク時に,全電子メール・トラフィックの73%近くに達した。

 「8月は攻撃的なワームが世界中で蔓延し,過去最大の感染数が報告された。組織に与えた影響や生産性の損失も大きい」(Central Command社製品/サービス部門バイス・プレジデントのSteven Sundermeier氏)

■2003年8月のウイルス・ランキング

     1.  Worm/Sobig.F                     76.8%

     2.  Worm/Lovsan.A (Blaster)           6.4%

     3.  Worm/MiMail.A                     5.1%

     4.  Worm/Nachi.A                      4.0%

     5.  Worm/Klez.E (Worm/Klez.Gを含む)   2.1%

     6.  Worm/Dumaru.A                     2.0%

     7.  Worm/Sobig.A                      0.9%

     8.  Worm/BugBear.B                    0.7%

     9.  W32/Sircam.A                      0.6%

     10. Worm/Yaha.E                       0.5%

     11. Worm/Sobig.C                      0.4%

     12. Worm/Sobig.E                      0.2%

         その他                            0.3%

出典:Central Command社

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