米IDCが米国時間8月26日に,世界の分析ソフトウエア市場に関する調査結果を発表した。それによると,同市場の規模は2007年に48億ドル以上になるという。また同社は,ある1つの分析アプリケーション分野に注力しているベンダーに対し,「同市場の成長の流れに乗るには,CRM分析,金融分析/業務パフォーマンス管理,運用分析という3分野すべてにおいて,開発/購入/協業を通じて認知度を高めるべき」と助言する。

 同社では,「分析アプリケーションの3分野すべてが,2007年まで順調に売上高を伸ばす」と予測する。年平均成長率(CAGR)はCRM分析アプリケーションが12.9%と最も高く,金融分析/業務パフォーマンス管理(10.3%),運用分析(7.4%)がそれに続く。

 さらに同社は,ユーザーとベンダーの双方に対して以下のようにアドバイスしている。

・ユーザーは投資収益率(ROI)と定性的な価値の効率を比較検討し,単純な分析と複雑な分析の両方について細心の注意を払う必要がある

・ベンダーは,使い勝手の面と,市場シェアを拡大するためのアルゴリズム機能の面で,優位性を前面に押し出す必要がある

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