米Silicon Graphics(SGI)は,高度な技術計算向けサーバー/スーパークラスタ「SGI Altix 3000」のSPEComp M2001ベンチマーク・テストの結果を,米国時間8月28日に発表した。

 Altix 3000は,SGIが2003年1月に発表した製品系列。同社のスーパーコンピュータ向けアーキテクチャを採用する。各ノードで1つのLinuxイメージを動作させ,最大64個のItanium 2プロセサを搭載できる。

 同社によると,米Hewlett-Packard,米Sun Microsystems,富士通などの競合する64プロセサ/32プロセサ・システムと比べ,Altix 3000の方が優れたテスト成績を残したという。計測に使ったプログラムのコンパイルは,Intel Fortran Compiler/C++ CompilerのVersion 7.1で行った。

 主なベンチマーク・テストの結果は以下の通り。

・64プロセサSPECompMpeak2001:
 動作周波数1.5GHzのIntel Itanium 2を64個搭載するAltix 3000で3万5042を記録。この値はSPECompM2001テストにおいて過去最高の値であり,128プロセサ・システムよりも高速であったという。なお2位のHP Superdome(動作周波数875MHzのPA-RISCを64個搭載)が出した2万4318に比べ,44%高い値である。

・64プロセサSPECompMbase2001:
 上記テストと同じ64プロセサAltix 3000システムは3万1726で,2位のFujitsu Primepower HPC2500(動作周波数1.3GHz)の2万8533に比べ11%高い。

・32プロセサSPECompMpeak2001:
 Altix 3000(動作周波数1.5GHzのItanium 2を32個搭載)は2万5817。これは,HP Superdome(動作周波数875MHzのPA-RISCを32個搭載)の1万5025に比べ71%高い。またSun Fire 6800(動作周波数1.2GHzのUltraSPARC IIIを24個搭載)の1万5630よりも65%以上高い値だった。

・32プロセサSPECompMbase2001:
 上記テストと同じ32プロセサAltix 3000システムは2万4358で,計測した全システムのなかで最も高い値を示した。ちなみに2位のFujitsu Primepower HPC2500(動作周波数1.3GHz)は2万2280。

 現在Altix 3000は,4~64プロセサ対応のシングル・システム構成と,4~128プロセサ対応のスーパークラスタ構成が利用できる。同社は256プロセサ構成のシステムを2003年8月に,512プロセサ構成のシステムを2003年10月にリリースする予定。

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