米Microsoftのインターネット事業MSNは米国時間8月27日に,インターネット・サービスの最新版「MSN Premium」について明らかにした。広帯域接続を導入している米国家庭ユーザーを対象に有償で提供する。9月第1週よりベータ・テストを実施し,今冬にリリースする予定である。

 Microsoft社MSN事業部門コーポレート・バイス・プレジデントのYusuf Mehdi氏によると,毎月3億5000万人以上のインターネット・ユーザーがMSNサービスを利用しているという。「多数の広帯域接続利用者がアクセスしており,当社は,これら広帯域ユーザーが常時接続の高速通信を最大限活用できるような有料サービスを作ろうと考えた」(同氏)

 MSN Premiumにより,ユーザーはモバイル機器や自宅のパソコンなどあらゆるインターネット接続地点から,基本的なブラウザや電子メール・クライアントを使って,電子メール,カレンダ,連絡先リストにアクセスできる。

 MSN Premiumの電子メール・サービスは,広帯域接続アカウントのほか,POP3アカウントを通じて電子メールの送受信が可能。迷惑メール遮断機能,ウイルス防止機能をはじめ,各種管理ツールを備える。「Outlook XP」や「Outlook 2003」との連携を強化し,MSN電子メール・クライアントとOutlookの情報を一つの受信箱で確認できるようにした。プライマリ・アカウント1件あたりのストレージ容量は25Mバイト。10件の追加アカウントを取得でき,各10Mバイトのストレージ容量が付く。

 また,電子メールやWWW,インスタント・メッセージング(IM)サービス「MSN Messenger 6」で手軽に写真を共有できることも特徴の一つ。例えば,「Photo Story」機能を使って,オンライン写真アルバムにナレーションや音楽,タイトル,画像効果を追加できる。

 そのほか,ポップアップ広告の表示/非表示を設定する「Pop-Up Guard」機能や,親が子供のインターネット利用を監視するペアレンタル・コントロール機能を備える。

 ちなみに米メディアの報道(CNET News.com)によると,MSN Premiumの利用料は,月額の場合9ドル95セント,年額の場合79ドル95セントの見込み。

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