米IBMは米国時間8月26日に,中小企業向けストレージ・サーバー「TotalStorage FAStT600」用の機能拡張オプション「turbo option」を発表した。同オプションを使用することで,記憶容量,処理速度,性能を高め,対応するシステムの種類を増やせるという。

 turbo optionについて,IBM社では「ワークグループや部門用としてサーバーを拡張する必要のある顧客に適している」と説明する。そのほかには,「記憶容量や性能が重要な生命科学業界や,膨大なデータを保存して使う必要のある新薬開発などの分野に向く」(同社)

 FAStT600は2GbpsのFibre Channelを使用している。これにturbo optionを装着することで,112個のドライブを接続可能となり,記憶容量は16Tバイト以上まで拡張できる。現行のFAStT600と比べると,処理速度と記憶容量は2倍以上,パーティションの数は4倍以上になるという。

 さらに同オプションにより,アプリケーションを停止することなく高速バックアップを実行する「FlashCopy」機能と,データを多重化し災害発生後のデータ復旧を迅速に行う「VolumeCopy」機能の利用が可能になる。

 FAStT600用turbo optionは,2003年9月12日より利用可能とする。顧客自身がアップグレードする場合の価格は2万6570ドルから。サーバーとセットの場合の価格は3万6569ドルから。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,現在FAStT600が接続可能なドライブ数は42個で,FlashCopy機能には対応していないという。

 また別の米メディア(InfoWorld)によると,turbo optionを適用することで,FAStT600のキャッシュ・メモリーの容量を256Mバイトから1Gバイトに増やせるという。

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