米META Groupは,ビジネス・パフォーマンス管理(BPM)ソリューションに関する調査結果を,米国時間8月20日に発表した。それによると,企業の85%が2004年末までにBPMに取り組む予定だという。

 BPMソリューションを導入する最大の理由は「組織内の意思決定を改良するため」で,そのほかに「財務計画や報告書の作成プロセスの効率化」「企業資源の適正な割り当て」などが挙がっている。

 META Group社バイス・プレジデントのJohn Van Decker氏は,「BPMに関心が集まっているのは,目まぐるしい景気変動と新たな会計基準に対応するためだ」と説明する。米企業改革法(Sarbanes-Oxley Act)などの規定では,企業決算においてこれまで以上の透明性と説明責任を要求している。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・「今後18カ月でBPMに取り組む計画は全くない」という企業は15%

・企業におけるBPMの取り組みでは,柔軟性やこれまでの普及度から,スプレッドシートを数多く取り入れており,最も使用されるのは「Excel」である

・比較的大規模な企業は,精巧な解析ツールの導入が最も進んでおり,将来の投資分析のために最も多くの予算を割り当てている

 しかし,META Group社シニア・バイス・プレジデント兼Data Services/Published Research部門ディレクタのJohn Luc Alarcon氏は,「多くの企業が米国企業改革法とBPMの組み合わせに飛びついたものの,大半はBPMをどう用いたらよいか,BPMで何ができるのか,未だ試行錯誤している」と指摘した。

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