米Microsoftの事業部門であるMicrosoft Business Solutionsが米国時間8月18日に,企業向けポータル製品の新版「Microsoft Business Solutions Business Portal(Microsoft Business Portal)1.2」のリリースを発表した。Microsoft社では,「組織のERPソリューションを拡張することで全従業員がビジネス・インテリジェンスを利用できるようにし,情報管理コスト削減と情報アクセス性向上を実現させ,業務の負荷を軽減する」としている。

 Microsoft Business Portalは,同社の「Microsoft Business Solutions--Great Plains」と「Microsoft Business Solutions--Solomon」という2つのERP製品と組み合わせて利用できる。新版では,人事管理業務向けの「Human Resource Management(HRM)Self Service Suite」と意思決定支援用の「Key Performance Indicators(KPI)」という新機能が加わった。両機能の概要は以下の通り。

・HRM Self Service Suite:
 人事/給与情報の確認や,書類作成,タイムカード承認,休暇申請などの作業を支援する。「Employee Profile」「Employee Pay」「Time and Attendance」「Recruitment」「Skills and Training」という5つのモジュールで構成され,給与/人事アプリケーション「Microsoft Great Plains U.S」と連携させることができる

・KPI:
 業務上の重要な統計情報を見やすく整理するモジュール。組織の状態を素早く確認したり,状況変化時の対応を決定したりする作業を支援する。Great PlainsとSolomonで利用できる

 さらにMicrosoft Business Portal 1.2では,「Microsoft Business Solutions for Analytics--FRx」で作成したレポートをポータル・ユーザーに配布することも可能になった。「これにより,財務状況の正確な把握やより良い意思決定を行う際に必要とされる財務/業務レポートに対し,容易にアクセスできる」(同社)

 Microsoft Business Portalは,米国,カナダ,オーストラリア,ニュージーランド,東南アジア地域で,Great PlainsおよびSolomonに含めて提供する。ユーザー・アクセス・ライセンスの価格は,購入したライセンス数に応じて1ユーザー当たり45ドル~65ドルとする。

 HRM Self Service Suiteは,Great Plains用Microsoft Business Portalにのみ同梱して米国だけで提供する。価格は500ドルから。KPIモジュールは,Great PlainsおよびSolomon用Microsoft Business Portalに同梱し,米国,カナダ,オーストラリア,ニュージーランド,東南アジア地域で提供する。価格は3000ドル。

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