米Palmは米国時間8月18日に,同社の新たな名称を発表した。ハンドヘルド機用OS「Palm OS」事業を手がける同社傘下のPalmSource社を今秋分離独立させたのち,新名称「palmOne」に変更する。
なお,同社は米Handspringの買収を6月4日に明らかにしている。PalmSource社の独立後に買収処理を開始し,手続きは今秋完了する予定。
Palm社は,Jeff Hawkins氏とDonna Dubinsky氏が1992年に設立したPDAメーカー。1995年に米U.S. Roboticsに買収され,そのU.S. Robotics社を米3Comが1997年に吸収した。Hawkins氏とDubinsky氏は1998年に3Com社を離れ,Palmプラットフォーム対応PDA「Visor」を開発するHandspring社を設立。なお2000年には3Com社からPalm部門が米Palm Computingとして再び独立し,その後社名をPalm社に変更して現在に至る。現在同社は,PDA本体の開発などを手がけるPalm Solutions Group部門と,Palm OSの開発/ライセンシングなどを担当するPalmSource社に分かれている。
米メディアの報道(CNET News.com)によると,PalmSource社は完全独立後もその名称を維持する。
Palm社Palm Solutions Group部門CEOのTodd Bradley氏は,新名称palmOneについて,「Palmという名前のブランド力と人気をベースにしつつ,技術革新にまい進する姿勢を表すもの」と説明した。
またPalm社は,新名称のロゴも発表した。赤い文字の「palm」にオレンジ色の文字の「One」をつなげる。企業向けPDA「Tungsten」と消費者向けPDA「Zire」のブランド・カラーを反映させたものだという。製品に新名称のロゴを配するのは2004年以降になる。
なお,同社は新たなWWWサイト(http://www.palmOne.com)をすでに開設している。
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