米Gartnerは,2003年第3四半期の世界パソコン市場に関する調査結果を米国時間8月14日,発表した。それによると,2003年第3四半期における世界のパソコン出荷台数は前年同期比9.6%増の3980万台に達する見込みだという。

 さらにGartner社は,2003年通期のパソコン出荷台数見通しを前年比8.9%増の1億6130万台に上方修正した。米メディア(CNET News.com)の報道によると,同社はこれまで2003年通期のパソコン出荷台数を1億3690万~1億3870万台と予測していた。
 
 「回復の兆しが現われつつあるものの,経済専門家は2003年後半の動向を引き続き警戒している。企業向けパソコンが2003年中に大幅に回復するかどうかは依然として疑わしい」(Gartner社コンピューティング・プラットフォーム/経済調査部門主席アナリストのGeorge Shiffler氏)

 パソコン市場の復調は企業のIT支出が大きく影響する。しかし,パソコンの買い換え需要は予測を下回るスロー・ペースで推移しているため,「買い換えが本格化するのは,2004年初旬になるだろう」(Gartner社)という。

 またパソコン市場の成長は,モバイル分野が引き続きけん引する。「ノート・パソコンの価格競争や性能向上により,ノンブランド(ホワイト・ボックス)への関心が高まり,米Intelのモバイル技術『Centrino』を搭載した製品が企業向け以外の市場でも注目を集めるようになる」(Gartner社コンピューティング・プラットフォーム部門インダストリ・アナリストのKiyomi Yamada氏)

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