米Interwovenと米iManageは,Interwoven社による吸収合併について最終合意に達した。Interwoven社が米国時間8月6日に明らかにしたもの。新会社はInterwoven社の名前を引き継ぎ,本社はカリフォルニア州サニーベールに置く。

 合併合意により,iManage社の株主はiManage社株式1株当たり1.20ドルの現金と,Interwoven社株式2.0943株を受け取る。現金と株式を合わせた取引の規模は,1億7100万ドルという。新会社の株式保有比率は,現Interwoven社の株主が約67%,現iManage社の株主が約33%になると見込む。合併取引完了は2003年第4四半期中に完了する予定だが,株主の承認などを得る必要があるので遅れる可能性もある。

 Interwoven社は,企業向けのコンテンツ管理製品を手がける企業。iManage社も企業に対し,コラボレーティブ・コンテンツ管理ソフトウエアや文書管理ツールなどを提供している。新会社は,コンテンツのコラボレーション/作成/管理/配布/再利用/保存/破棄にわたるライフサイクル全体を管理するための統合プラットフォームを提供する。

 iManage社はプロフェッショナル・サービスと金融サービス市場に強く,Interwoven社は製造/消費者製品分野を得意とする。そのため,両社の顧客はほとんど重なっておらず,新会社の顧客数は合計2500社以上になるという。

 Interwoven社会長兼CEOのMartin Brauns氏は,「当社とiManage社は,それぞれの分野のリーダー企業である」と述べる。「顧客は全般的に,1つのベンダーからより包括的なエンド・ツー・エンドのソリューションを導入したいと考えている。両社の合併は,これまでに存在しなかった企業向けの次世代コンテンツ管理プラットフォームを作り出し,新たな市場を生むことになる」(同氏)

 なお両社は,2003年2月に製品統合と販売協力で提携し,現在Interwoven社はiManage社製品の販売やサポートを行っている。今後新会社は,Interwoven社のコンテンツ管理ソフトウエア「MetaTagger」にiManage社のコラボレーティブ技術を組み込み,機能強化などを図る。さらにiManage社のコンテンツ・リポジトリとInterwoven社のコンテンツ配信ソフトウエア「OpenDeploy」を組み合わせる計画もある。

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