米IDCは米国時間8月6日,セキュア・コンテンツ管理(SCM)ソフトウエア市場に関する2003~2007年の市場予測を発表した。それによると,SCMソフトウエア市場は年平均19%で成長し,2007年には64億ドル規模に達する見込み。とりわけ,スパム・メール対策製品が重要なけん引役になるという。

 スパム・メール対策製品は,SCMソフトウエア市場でメッセージ・セキュリティ分野に該当する。市場全体の中では最小分野だが,2003~2007年にかけて最も成長が見込まれる。メッセージ・セキュリティ分野の売上高は,2002年の2億3600万ドルから2007年には11億ドルに急増するとみる。

 メッセージ・セキュリティ分野に次いで急速に成長するのは,Webフィルタリング分野で,2007年には8億9300万ドル規模に達するという。一方,SCMソフトウエア市場の最大分野であるアンチウイルス・ソフトウエアは成長率が最も低い。それでも2007年の売上高は44億ドルとなる見通し。

 「企業のセキュリティで最も悩みの種はウイルス感染だが,米国のHIPAA(医療関連データ規格)やGLBA(金融機関向け顧客情報守秘に関する法律)などに準拠する必要があることなどから,SCMソフトウエアを導入する企業が増えつつある」(IDCセキュリテイ製品サービス部門リサーチ・マネージャのBrian Burke氏)

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