米AOL Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)は,「AOL Communicator」を米国時間8月5日に発表した。同製品は,電子メール,インスタント・メッセージング,アドレス帳などのコミュニケーション・ツールを統合したもの。特に常時接続のブロードバンド・ユーザーのニーズに合わせて設計されている。AOL会員は,無償でダウンロードできる。

 同製品により,会員は単一のインタフェースですべての電子メール,インスタント・メッセージング,アドレス帳アプリケーションが管理できる。同社は,これまでインターネット初心者向けの簡単なインタフェースにより市場シェアを獲得してきたが,Communicatorはパワー・ユーザーを視野に入れた製品となっている。

 同製品は,AOLとAOL for Broadbandサービスでシームレスに利用できる。ユーザーは, POPとIMAPなどの通常のアカウントとともに,複数のAOLスクリーン・ネームからも電子メールの送受信が可能になり,単一のインタフェースで複数の電子メール・アカウントの管理が可能になる。

 同製品が提供するスパム・フィルタ機能は,学習機能を持つ。スパムは,別の色で表示されてスパム・フォルダに格納されるため,ユーザーはワン・クリックで簡単にスパムを削除できる。受信を望まない種類の電子メールにスパムとマークを付ければ,Communicatorの適応型スパム・フィルタが学習するため,将来,同類の電子メールをスパムとして認識できるようになる。

 Communicatorには,同社の広帯域ラジオ・サービス「Radio@AOL for Broadband」とともに,会員の選択によってニュースや情報を提供するインタラクティブなスクリーン・セイバー「My AOL Today」が統合される。

 同ソフトのMac OS X版は,第3四半期後半にリリースされる予定。

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