米Forrester Researchは米国時間8月5日,米国電子商取引市場に関する調査結果を発表した。それによると,オフラインの小売販売は不調が続くものの,オンライン小売販売の売上高は年平均成長率19%で推移し,2003年の957億ドルから2008年には2299億ドルに拡大する。

 2008年までに,オンラインの小売販売が米国小売販売の総売上高の10%を占める見込みだ。Forrester Research社は「今後5年間で,毎年約500万世帯が新たにオンライン・ショッピングを行うようになり,2008年にはオンライン・ショッピングを利用する米国家庭は合計6300世帯に達する」と予測している。

 今後の傾向としては,オンライン小売販売でこれまで重要視されていなかった製品カテゴリが成長する。例えば,食料品・飲料のオンライン売上高は,2003年の37億ドルから2008年には174億ドルに,スポーツ用品は同17億ドルが同60億ドルに,それぞれ大幅に増加する見込み。その一方で,2000年にはオンライン小売販売の14%を占めていた書籍は,今後5年間でその割合が3%に縮小する。

 「食料品やスポーツ用品など,消費者を引き付けるまでに時間を要した製品カテゴリが急成長する。今やオンライン・ショッピング・ユーザーの目的は,書籍購入や旅行計画だけにとどまらない」(Forrester社シニア・アナリストのCarrie Johnson氏)

 しかし,米メディア(CNET.com)の報道によると,オンライン小売販売の成長ペースそのものは鈍化しつつある。2002年の成長率は前年比48%増だったが,2003年には同26%増となる見込み。

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