顧客向け技術サポートに取り組む業界団体Technical Support Alliance Network(TSANet)が,Linuxの技術サポートを提供するコミュニティ「Linux Open Group Relationship」を発足させた。TSANetが米国時間8月4日に明らかにしたもの。発足時の参加企業は,米BEA Systems,米Dell,米EMC,米HP(Hewlett-Packard),米Network Appliance,米Novell,ドイツSuSE Linux AG,米Unisys,米VERITAS Software,米VMware。

 同コミュニティ発足の効果について,SuSE Linux社サポート・サービス担当ディレクタのKai Altenfelder氏は,「独立系ソフトウエア・ベンダー,OSメーカー,独立系ハードウエア・サプライヤが,標準的な協業のプロセスと仕組みを利用できるようになる」と説明する。

 またTSANet上級ディレクタのDennis Smeltzer氏は,「当コミュニティの基盤となる目的は,エンタプライズ・レベルの顧客にミッション・クリティカルなサポートを提供すること」と述べる。「この重要なコミュニティを円滑に拡大するために,Linux業界の利害関係者が集まってくれてうれしく思う」(同氏)

 なおLinux Open Group Relationshipは,TSANetによる4つ目のコミュニティに当たる。これまでに発足させた3つのコミュニティは,米MicrosoftのWindows 2000 Windows Datacenterを対象とする「Microsoft Datacenter」,ストレージ・ベンダーを支援する「Storage Networking Industry Association(SNIA)」,ミッション・クリティカル環境のエンタプライズ・レベル顧客向けの「Mission-Critical Customer」である。

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