米Texas Instruments(TI)は,ファブレス半導体企業の米Radia Communicationsを買収した。TI社が米国時間7月30日に発表したもの。買収金額など詳しい取引条件については明らかにしていない。

 Radia社はカリフォルニア州サニーベールに拠点を置く半導体開発企業。2000年に設立。IEEE802.11無線LAN対応マルチバンド/マルチモード機器用の,半導体,サブシステム,信号処理,ネットワーク技術の開発を手がける。今回発表した買収により,約50人の社員がTI社ブロードバンド通信グループに移籍する。

 TI社とRadia社はこれまでも協力関係にあり,802.11b/gや802.11a/b/g用の参照設計を共同開発している。両社による802.11b/g設計はすでにWi-Fi Allianceの802.11g互換性確認テストに合格し,Wi-Fi CERTIFIEDの認定を受けたという。

 買収について,Radia社社長兼CEOのDavid Fisher氏は「802.11無線技術に関する当社の製品と専門知識に,TI社の802.11用半導体およびソフトウエアを組み合わせることで,強力なパワーを発揮できる」と述べた。

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