米EMCが米国時間7月30日に,新型ストレージ・システム「Symmetrix DMX3000」と,エントリ・レベル向け新構成の「Symmetrix DMX800」を発表した。

 「顧客は常々“情報は消耗品ではない”と主張している。ほぼすべての企業に,最高レベルのサービスを必要とする重要な情報が存在する。情報を業務で再利用することで生まれる価値の大きさは,ストレージ環境に大きく依存してしまう」(EMC社ストレージ・プラットフォーム事業担当上級副社長のDavid Donatelli氏)

 Symmetrix DMX3000は最大576台のハード・ディスク装置を搭載可能でき,記録容量は84Tバイト以上(実質容量は最高73.5Tバイト)ある。従来製品の「Symmetrix DMX2000」に比べ,記憶容量は2倍,性能は2倍以上に向上したという。

 新構成のラックマウント型ストレージシステムSymmetrix DMX800は,従来のSymmetrix DMX製品で提供している性能をすべて備えながら,既存のSymmetrix DMX800よりも30%低価格とした。記憶容量は,580Gバイト~17Tバイト。

 両製品とも2003年9月より利用可能とする。米国における小売価格は,Symmetrix DMX3000が170万ドルから,Symmetrix DMX800が28万4000ドルから。

 また同社は同日,新ソフトウエア製品「SRDF/A」「EMC Snap」と,Symmetrix DMXシステム用の接続技術「Native Gigabit Ethernet SRDF」を発表した。それぞれの概要は以下の通り。

・SRDF/A:
 遠距離複製ソフトウエア。「世界最高の性能」(同社)という

・EMC Snap:
 「世界で唯一」(同社)のハイエンド・ストレージ向け省スペース型ローカル複製ソフトウエア

・Native Gigabit Ethernet SRDF:
 高価なチャネル変換機器を使わずに遠隔複製を行えるので,ハードウエアとデータ転送コストを削減できるという

 ソフトウエアの価格は対応容量によって異なる。SRDF/Aは2万ドルから,EMC Snapは3万3000ドルからとする。

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