米In-Stat/MDRは,Bluetooth対応チップセット市場に関する調査結果を米国時間7月29日に発表した。それによると,2002年の最終的なBluetooth対応チップセット出荷数は,前年比245%増の3580万個だった。しかし,市場が成熟するにつれて伸び率は緩やかになり,2002年から2007年の年平均成長率は74%となる見込みだ。

 携帯電話が,引き続きBluetooth市場の主な推進力となる。Bluetooth対応携帯電話は,特に組み込み式モデルが著しい成長を遂げている。

 また,欧州とアジアの携帯電話事業者の間で,PMG(Personal Mobile Gateways)に対する関心が高まっている。PMG製品や関連サービスの需要増はBluetoothの成長を後押しするだろう。2003年末にはPMG対応製品が市場に登場する見通しだ。

 その他,主な調査結果は以下の通り。

 ・PDAメーカーは,Bluetooth対応製品を多数発表し,マーケティング活動を活発に行なっている。

 ・Bluetooth対応チップセットの売上高は,2007年には17億ドルに増加する。

 ・欧州は現在,Bluetooth設計の主導を握っているが,Bluetooth対応チップセットの出荷数ではもはや首位には立っていない。日本,韓国,台湾,中国のBluetooth対応ヘッドセット,携帯電話,ノート・パソコン,家電製品の製造増加により,欧州の出荷シェアが減少する。

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