光ストレージ装置の業界団体OSTA(Optical Storage Technology Association)は,CDやDVDディスクに格納されたデジタル・コンテンツ再生の標準規格「MusicPhotoVideo(MPV)」向けの拡張仕様「Music Profile」の作業ドラフトをリリースした。OSTAが米国時間7月28日に,ニューヨークで開催中のデジタル音楽関連イベント「Jupiter Plug.IN Conference and Expo 2003」で明らかにしたもの。

 MPVは,ロイヤリティ・フリーのオープンな規格で,パソコンを使ってCDやDVDディスクに記録した写真,ビデオ,音楽を,家庭用CDおよびDVDプレーヤなどで簡単に再生できるようにする。

 Music Profileでは,デジタル音楽コレクションを視聴したり,双方向閲覧するためのフォーマットを定義する。「現在,パソコン用メディア・プレーヤ・ツールには,ジャンルやアーティスト別に分類できる便利なプレイリスト機能がついている。しかし,その多くがベンダー独自のフォーマットを使用している。Music Profileは共通のフォーマットを定義し,ユーザーに優れた音楽利用体験を提供するだけでなく,デジタル音楽業界におけるビジネス・プロセスを向上する」(OSTA,MPV Music Initiative責任者のRaza Zaidi氏)

 Music Profile作業ドラフトはOSTAのWWWサイトで入手可能。Music Profileの承認は2003年9月を予定しており,OSTAは9月1日まで同拡張仕様に関する意見を受け付ける。

 なおOSTAは,Music Profile以外の拡張仕様についても策定作業を進める予定である。

◎関連記事
OSTAがCD/DVD再生時の操作性を向上させるフォーマット仕様「MultiPhoto/Video(MPV)1.0」を公開
記録型DVD規格の団体DVD+RW Allianceに米マイクロソフトが参加
米Microsoft,「Windowsの将来版で主要な書き込み可能DVDフォーマットすべてに対応」と発表
北米のDVDソフト出荷本数は前年の2倍以上で過去最高を記録,米国のDVDハードウエアも順調に推移
DVDの普及がリムーバブル・ストレージを変える 
「2002年のDVD/VHSの購入とレンタルの売上高は203億ドル,400万世帯を超える米国の家庭がDVDプレイヤを所有」,DEGが調査結果を発表
日立,松下,ソニーなど9社が光ディスク規格「Blu-ray Disc」のライセンス供与を開始
米マイクロソフトと松下,CD-RWメディア用の新フォーマット「HighM.A.T.」を共同開発

[発表資料へ]