米IDCが米国時間7月22日に,2003年第2四半期の世界ハンドヘルド機市場に関する調査結果を発表した。それによると,2003年第2四半期におけるハンドヘルド機の世界出荷台数は227万台で,前年同期と比べて10.7%減少,前期比では10.2%減少した。
メーカーの首位は米Palmの子会社Palm Solutions Group,2位は米Hewlett-Packard(HP)が維持した。
IDCのSmart Handheld Devicesプログラム部門リサーチ・アナリストのRoss Sealfon氏は,「世界の3000万人の個人ユーザーにとって,キラー・アプリケーションは個人情報管理(PIM)ツールだが,さらにユーザーを引きつけるような差異化を図ったアプリケーションがハンドヘルド機には欠けている」と分析する。「経済の不透明感と市場競争の激化により,メーカーは今後,市場シェアの確保に苦しむようになる」(同氏)
ハンドヘルド機の出荷台数は,2002年のホリデー・シーズンで急増したのち,2四半期連続して減少した。企業は他のIT支出を優先し,予算にも制限があるため,ハンドヘルド機の購入を控えている。消費者市場でも,ハンドヘルド機は他のITデバイスに押され,多くのユーザーにアピールすることができない。しかし,2003年第2四半期の出荷台数減少は,前年同期ほど急激な落ち込みではない。また,マクロ経済の見通しが明るくなっていることを考えると,市場は2003年後半に良好な状態に転じる可能性がある。メーカーが機能向上に努め,廉価で無線接続を提供するようになれば,さらに回復傾向が進むとみる。
■2003年第2四半期における世界ハンドヘルド機市場のメーカー別出荷台数と市場シェア(速報値)メーカー 2003年Q2の出荷台数 2003年Q2の市場シェア
1 Palm 903,096 39.9%
2 HP 381,000 16.8%
3 ソニー 256,600 11.3%
4 Dell 152,000 6.7%
5 東芝 75,600 3.3%
その他 496,965 21.9%
合計 2,265,261 100.0%
出典:IDC
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