米Macromediaは米国時間7月23日に,2003年4~6月期(2004会計年度第1四半期)の決算を発表した。売上高は8310万ドルで,前年同期の8430万から減収となった。一時的な費用を除いた利益は,700万ドル(希薄化後の1株当たり利益は11セント)を計上。前年同期は10万ドルの利益で,1株当たりの損得はなかった。

 会計原則(GAAP)に基づく純利益は,黒字に転じて670万ドル(1株当たり利益は10セント)を計上した。前年同期におけるGAAPベースの純損失は200万ドル(1株当たり損失は3セント)だった。

 Macromedia社会長兼CEOのRob Burgess氏は,「中心となる製品に加えて,『Contribute 2』『Breeze Live』,モバイル向け『Flash』といった新製品もけん引力となり始めている」と説明する。

 同社によると,同期においてデザイン/開発ソフトウエア,情報取得支援ソフトウエア,モバイルおよびデバイス用ソフトウエアの3分野に進展がみられたという。デザイン/開発ソフトウエアでは,「MX」ファミリから「Studio MX」「Dreamweaver MX」が売り上げ成長に貢献した。情報取得支援部門では,前年11月の発売開始から良好な売り上げを記録しているWebパブリッシング・ツール「Contribute」の新版「Contribute 2」を発表した。Mac OS Xサポート,FTP,PayPal機能を追加して8月に出荷が予定される。モバイル部門では,当期出荷を開始したNTT DoCoMoの505iモデルiモード携帯電話機に「Macromedia Flash Player」が搭載された。現在,同機能搭載の携帯電話が三菱,Sony/Ericsson,シャープ,NECから出荷されている。

 同社は,2003年7~9月期(2003会計年度第2四半期)の売上高が8500万~9000万ドルの範囲になると予測している。一時的な費用を除いた営業利益率は8~12%,粗利益は88~90%と予測する。2004会計年度通年では,売上高が前年比10~20%の増加,10~20%の営業利益率を見込む。

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