米EMCは,同社のオンデマンド・ストレージ管理システム「OpenScale」に向けた自動請求機能を,米国時間7月21日に発表した。「容量をオンデマンドで提供するビジネス・モデルをさらに発展させる」としている。

 OpenScaleは,あらかじめ余裕のあるストレージ資源を顧客に提供しておき,必要に応じて利用できるようするというもの。顧客はストレージ資源の使用量に応じて料金を支払う。「ビジネス・ニーズに迅速に対応できるほか,技術担当者によるオンサイト業務を排除できるといった利点がある」(EMC社)

 OpenScaleの自動請求機能は,使用されたストレージ容量,SANスイッチ・ポート,NASサーバー,ストレージ・ソフトウエアを検知して,その情報をOpenScaleの請求アプリケーションに送信する。ストレージ資源の使用量測定と請求を自動的に行うため,「EMC社と顧客サイドで余分な業務を処理する必要はない」(EMC社)。

 EMC社執行担当副社長のDavid Goulden氏は,「OpenScaleは,複雑かつ予測不可能で,コストがかさむストレージ調達プロセスを簡易化することに成功した。新たに自動請求機能を追加したことで,企業はオンデマンドのストレージ・サービスをより簡単に導入できるようになる」と説明した。

 OpenScaleの自動請求機能に対応するEMC社のストレージ・システムは,「Symmetrix」「CLARiiON」「Connectrix」「Celerra」。また対応ソフトウエアは「TimeFinder」と「SRDF」となる。

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