米Intelは米国時間7月15日に,2003年第2四半期の決算を発表した。売上高は68億ドルで,前期比1%増加,前年同期と比べて8%増加した。純利益は8億9600万ドルで前期と比べて2%減だが,前年同期からは101%の増益となった。1株当たり利益は14セントで,前期から横這い,前年同期の7セントから100%増加した。

 なお同社は,6月5日に業績見通しの中間修正を発表しており,第2四半期の売上高を66億~68億ドルと予測していた。

 Intel社CEOのCraig R. Barrett氏は,「全体的に,事前予測をわずかながら上まわった。コンピューティング関連事業が好調だったおかげだ」と説明した。「アジア太平洋地域の事業は過去最高の売上高を記録した。また,デスクトップ・パソコン向け『Pentium 4』プロセサの新製品や,モバイル技術『Centrino』の普及が進んでいる」(同氏)


■2003年第2四半期の地域別売上高とシェア(単位:100万ドル)

地域 2003年Q2 2003年Q2 2002年Q2
----------------------------------------------------------------------
米大陸 $ 1,955 $ 1,924 $ 2,183
28% 29% 35%
アジア太平洋 $ 2,778 $ 2,642 $ 2,373
41% 39% 38%
欧州 $ 1,418 $ 1,641 $ 1,294
21% 24% 20%
日本 $ 665 $ 544 $ 469
10% 8% 7%
出典:Intel社

 事業別でみた場合,Intel Architecture部門は売上高が58億3300万ドルで,営業利益が18億4300万ドル。Wireless Communications and Computing部門は,売上高が4億6500万ドル,営業損失が1億2300万ドル。Intel Communications部門は売上高が5億800万ドル,営業損失が1億4300万ドル。その他の部門は,売上高が1000万ドルで,営業損失が3億100万ドルだった。

 同社は今後の予測についても明らかにした。主な内容は以下の通り。

・第3四半期の売上高は69億~75億ドルの範囲
・第3四半期の粗利率は54%(プラス/マイナス2ポイント)
・2003年通期の粗利率は54%(プラス/マイナス数ポイント)で,従来予測の51%(プラス/マイナス数ポイント)から引き上げる
・第3四半期の費用(研究開発費とマーケティングおよび一般管理費)は約22億ドル
・2003年通期の研究開発費は約42億ドルで,従来予測の約40億ドルから拡大する見通し
・2003年通期の設備投資費用は従来予測と変わらず35億ドル~39億ドルの範囲

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