米Silicon Graphics(SGI)は,カリフォルニア州マウンテンビューにある本社施設「Amphitheatre Technology Center」を米Googleに転貸し,本社を「Crittenden Technology Center」の近郊に移す。SGIが米国時間7月10日に移転計画を明らかにした。
これによりSGIは,2004年7月から,施設リース料金を年間1400万~1700万ドル節約する見込みだ。同社は,「損益分岐点を引き下げるために,売上高増加とコスト削減を図る」と発表していたが,今回の計画はその一環である。
「Crittendenキャンパスに本社を移すことにより,さらにコラボラティブな職場環境を実現できる」(SGI会長兼CEOのBob Bishop氏)
Crittendenキャンパスの新本社は,「現在の会社規模に最適で,今後の事業のニーズにも合っている」(SGI)。新たに二つのオフィスを借り,マウンテンビューで行っていた研究開発などの事業を継続する。エンジニアリング研究所や,「SGI Reality Center」を含む顧客向け説明センターも新オフィスへ移転する。
SGIは,今月から移転作業を開始し,2004年8月にはAmphitheatreキャンパスを明け渡す。
また同社は,2003会計年度第4四半期(2003年4~6月期)の決算速報を同日発表した。売上高は2億3800万~2億4200万ドルで,「2億2500万~2億4500万ドルとしていた4月時点の予測範囲に収まる見込み」(SGI)。営業損失は3800万~4200万ドルの範囲。リストラ費用などを除いた非GAAPベースの営業損失は2800万~3200万ドルとなる見通し。
なお,正式な2003年4~6月期決算報告は,7月24日に行う予定である。
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