米IDCは,世界のモバイル・ミドルウエア市場に関する調査結果を米国時間7月10日に発表した。それによると,同市場は2007年までに年平均成長率(CAGR)35.5%で拡大し,16億ドル規模に達すると予測している。また,同市場は2002~2007年まで順調に成長するが,同市場の企業にとって2003年が重要な年になるという。

 「同市場は,2002年下旬と2003年初旬から勢いをみせている。より多くの企業がモバイルに対応したプロジェクトに予算を割り当てており,これは社内における優先順位が高まっていることを示している。同時に,企業が購入するライセンスの平均シート数も増加しており,100~500範囲のシート数とともに1000シート以上のライセンスの売れ行きも伸びている」(同社Mobile Infrastructure Softwareサービス・プログラム・マネージャのStephen Drake氏)

 同社によれは,2002年2月以来,同市場において企業の買収,合併が増加し,急速に淘汰が進んでいる。小規模な企業は,合併により製品とソリューション・セットを改善して組織の生存能力を高めている。

 「ベンダーは,企業の買収を考慮すべきである。革新的な技術を持つ財政難の企業が,魅力的な価格で獲得できる時が買い時である。買収によって企業を合併することにより,より幅広い製品が提供できるとともに既存の製品も増強される」(同氏)

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