米AOL Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)は,AOL会員向け有料サービス「AOL Voicemail」と「AOL Call Alert」にスパム電話の削減とプライバシ強化機能を追加した。同社が米国時間7月9日に発表した。

 AOL Voicemailは,AOL会員が自宅で受けた音声メッセージをオンラインで聞いたり,電子メールを電話で確認できるサービス。AOL Call Alertは,ダイヤルアップ接続の会員が電話を受信したときに知らせるサービス。両サービスともに有料で提供されている。

 同社は,コンピュータによってダイヤルされる「電話スパム」など,電話によるマーケティングを減らす機能を両サービスに追加した。会員が「I Don't Know You」対応を選択すると,AOL Call Alertは特別なトーンを発する。このトーンによりテレマーケティング・コンピュータは,回線が切断されていると認識する。そして,リストからその電話番号を削除する。電話をかけてきたのがコンピュータではなく,人間だった場合にも「I Don't Know You(私はあなたのことを知りません)」メッセージが流される。

 また今夏下旬より,電話回線が1回線しかないAOL Call Alertの加入者は,AOLサービスを利用しながら電話を受信できるようになる。同サービスを利用するダイヤルアップ会員は,インターネットに接続しながらシームレスに電話の受信ができるようになる。受信電話を携帯電話や家にある別の回線に転送することもできる。AOL Call Alertサービスは,AOL Voicemailに収録されているので,AOL Voicemailユーザーも同機能が利用できる。

 また,両サービスに新しいプライバシ管理機能が追加された。会員は,受信電話の発信者の確認と受け付け拒否ができるようになる。会員は,すべての匿名発信者の受け付け,すべての匿名発信者を拒否,つなげる前に匿名の発信者の確認を行なう詳細設定ができる。また,特定の発信者番号を拒否することもできる。

 有料サービスであるAOL Call AlertとAOL Voicemailは,AOL 7.0以上で利用可能。特別な機器のインストールは不要。AOLの月額利用料23.90ドルに加え,AOL Call Alertは月額利用料金3.95ドルで利用できる。AOL Call Alertサービスも収録されているAOL Voicemailの月額利用料金は5.95ドル。初回の設定料金と電話転送料金が電話会社に対して発生する可能性がある。

 同サービスは,今夏下旬にリリースを予定しているインターネット・サービスの最新版「AOL 9.0 Optimized」でも利用できる。

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