米RealNetworksは,XMLベースのマルチメディア・プレゼンテーション用言語「SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)」のソース・コードを同社のソース・コード公開の取り組み「Helix Community」に追加した。同社が米国時間7月7日に発表した。これにより,複雑なプレゼンテーションの表示に対応するマルチメディア再生ソフト「Helix DNA Client」の作成が容易になるという。

 SMILは,オーディオ,ビデオ,テキストといったマルチメディア・コンテンツの要素を同期させるための記述言語。マルチメディア・プレイヤ「RealOne Player」など,ストリーミング・オーディオ,ビデオにイメージ,テキスト,その他のメディア・タイプを統合したマルチメディア・プレゼンテーションに使われている。

 Helix DNA Clientは,DVDプレイヤ,セットトップ・ボックス,PDA,モバイル・デバイスといった製品に搭載されている。SMIL 2.0のソース・コードとHelix DNA Clientにより,Helix communityの開発者は,製品で複雑なプレゼンテーションを表示できるようになる。

「デスクトップ,モバイル,家電の開発者には,オーディオ/ビデオ対応製品の開発を開始するために,業界標準のプレゼンテーション言語とともに参照実装が必要である。HelixコミュニティにSMILをリリースすることにより,Helix DNA開発者によるデジタル・メディア向けに包括的かつオープンなマルチフォーマット・プラットフォームの活用を支援できることを喜ばしく思う」(同社Helix Products and Solutions副社長のNagesh Pabbisetty氏)

 RealNetworks社のクロスプラットフォームSMILソース・コード(Windows,Mac,Linux対応)は,Helixに登録した開発者向けにHelix Communityから配布される。

 SMILソース・コードは,Helix DNA Clientの一部として,非営利目的向けの「RealNetworks Public Source License (RPSL)」と商用目的向けの「RealNetworks Community Source License (RCSL)」の2つのライセンス体系で提供する。両ライセンスともに,研究開発目的での利用は無料。

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