米Portelligentは,中国の携帯電話機メーカーに関する調査結果を発表した。それによると,中国メーカーは国内および世界各地で競争力を強めつつあるという。「ここ最近中国でリリースされたGSM携帯電話機の製品設計,IC,機能を調べると,中国メーカーが,国際的な大手メーカーと比べても遜色ない製品を市場に提供できる力を付けつつある」(Portelligent社)

 調査では,中国企業11社(Amoisonic,Ningbo Bird,Capitel,Eastcom,Haier,Kejian,Konka,Legend,Panda,Soutec,TCL)の携帯電話機17機種を詳しく分析したという。中国には約25社の携帯電話機メーカーがあり,調査対象の上位11社の中国市場におけるシェアは合計25%以上となる。また同市場には,10社以上の国際的な大手携帯電話機メーカーも参入している。

 中国メーカーの特徴について,Portelligent社社長のDavid Carey氏は,「国際的なメーカーから1歩遅れてはいるが,十分な性能を備える製品を極めて競争力の高い製造コストで供給している」と説明する。「中国メーカーの成長率と,世界市場における現在のシェア順位を脅かす可能性について,過小評価をしてはならない。特に低クラスから中上位クラスでその影響は大きいだろう」(同氏)

 そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・中国メーカーは,北米および欧州の部品メーカー製のICなどを使用しているが,供給メーカーを1社に絞らず,複数メーカーの部品を組み合わせている。

・ほとんどの調査項目において,中国市場で現在販売されている第2/2.5世代携帯電話機は,大手国際的メーカーの製品と肩を並べている。

・中国製携帯電話機の品質は高く,設計も優秀。

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