フィンランドのNokiaが米国時間7月2日に,ネットワーク・セキュリティ・プラットフォーム「Nokia IP1260」を発表した。2003年7月より利用可能とする。

 Nokia社によると,「IP1260は,大規模で複雑なネットワーク・インフラにおいて混在するトラフィックを処理できる」という。「セキュリティ,高度な可用性,高いポート密度といったほとんどの顧客が求める機能を犠牲にすることなく,コンパクトなプラットフォームに性能を詰め込んだ」(同社)

 同社はイスラエルCheck Point Software Technologiesの協力を得て,「VPN-1/FireWall-1 Next Generation」と「Application Intelligence」を統合し,侵入防止/ファイアウオール/VPNといったセキュリティ機能をIP1260に導入した。「これにより,同プラットフォームで802.1q VLANベースのセキュリティ機能の利用が可能となり,1台のIP1260上で数100個の仮想システムを作成できる」(同社)

 同プラットフォームの主な処理能力と仕様は以下の通り。

・ラージ・パケット・ファイアウオールのスループットは4.2Gbps(1518バイトのパケット,パケット損失率は0%)

・スモール・パケット・ファイアウオールのスループットは400Mbps(64バイトのパケット,パケット損失率は0%)

・ファイアウオールの同時接続数は100万コネクション

・毎秒3万コネクション(ただしこのコネクション数は2003年9月に予定しているソフトウエア・アップグレード後の値。現バージョンは毎秒7400コネクション)

・ラージ・パケットVPNのスループットは800Mbps以上(1450バイトのパケット,パケット損失率は0%。ただしこのスループットは2003年9月に予定しているソフトウエア・アップグレード後の値。現バージョンは360Mbps)

・最大12ポートの10/100Ethernetと,8ポートのGビットEthernetに対応

・2Uラックに格納可能

・二重化電源/ディスク,RAM容量は1Gバイト,VPNアクセラレータ対応

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