米NPD Groupが米国時間7月1日，2003年5月のパソコン市場に関する調査結果を発表した。それによると，5月は小売店舗におけるコンピュータの売上高が前年同月と比べ13.6％も伸び，過去約4年間で最高の成長率を記録したという。
米国では，ノート・パソコンの売上高が，初めてデスクトップ・パソコンのそれを上回った。小売店舗におけるコンピュータの売上高は約5億ドルで，そのうち54％をノート・パソコンが占めた。またLCDモニターの出荷台数も，CRTモニターのそれを初めて超えたという。
NPD社Industry Analysis部門担当ディレクタのStephen Baker氏は，「ノート・パソコンやLCDモニターといった製品の売上高が伸びているのは，持ち運びのしやすさや魅力的なデザインに対するニーズが高まっているからだ」と説明する。「その他に急成長を遂げている分野として，無線ネットワーキング，エンタテインメント向けパソコン，デジタル写真用プリンタや多機能プリンタといった製品などがある」（同氏）
また低価格化も，売上高の増加に貢献している。「ノート・パソコンの平均価格が初めて1300ドルを切り，前年同月と比べ250ドルも値下がりした。その一方で，製品の80％が15インチのモニターを備え，86％がCD-RWドライブを搭載するなど，性能は向上している」（同氏）
LCDモニターの販売台数は，価格が手ごろになり始めた約2年前から着実に増えている。2003年5月にLCDモニターは，モニター全体の販売台数の52％，売上高の70％以上を占めた。前年同月はそれぞれ22％と40％だったため，LCDモニターの成長ぶりがうかがえる。
Baker氏は，「LCDモニターの平均価格は467ドルで，CRTの平均価格を250ドル以上も上回っている。しかし消費者は，家庭に置いて違和感のないスリムなLCDモニターを好む傾向があり，少々高い金額を支払ってでも，LCDモニターを購入したいと考えるようだ」と説明した。
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