米Intelが米国時間6月30日に,動作周波数1.50/1.40/1.30GHzの「Itanium 2」と,2.80/2.50/2.0GHzの「Intel Xeon processor MP」を発表した。

 Itanium 2のレベル3(L3)キャッシュ容量は,それぞれ6Mバイト(1.50GHz版),4Mバイト(1.40GHz版),3Mバイト(1.30GHz版)。Intel Xeon processor MPは,2Mバイト(2.80GHz版),1Mバイト(2.50GHz版),1Mバイト(2.0GHz版)。

 両プロセサについて,Intel社社長兼COOのPaul Otellini氏は,「これら2つのエンタプライズ・アーキテクチャを組み合わせることで,当社はエンタプライズ・コンピューティングで必要とされるさまざまな用件のすべてに対応している」と説明する。「新型Itanium 2プロセサとIntel Xeon processor MPにより,世界トップの性能と価格性能比を提供し,競争の激しいエンタプライズ・ソリューションで当社の立場をさらに強化できる」(同氏)

 同社によると,1.5GHz版Itanium 2の価格性能比はRISCプラットフォームよりも48%高いという。同プロセサと2.8GHz版Intel Xeon processor MPを比較した場合,「Itanium 2ベースのシステムは10%高いコストで,25%~30%高い性能を得られる」(同社)。

 同Itanium 2プロセサを旧型Itanium 2(開発コード名はMcKinley)と比べると,同社は「30%~50%性能が高い」としている。「その上,旧型プロセサや将来リリース予定の2種類のItaniumプロセサ(開発コード名はMadison 9MとMontecito)との互換性を維持している」(同社)

 また2.80GHz版Intel Xeon processor MPの性能ついて,同社は「旧型プロセサに比べ最大10%向上した」と説明する。既存プロセサとの互換性もあるほか,競合するRISCプラットフォームよりもトランザクション処理性能に優れ,1トランザクション当たりのコストは半分で済むという。

 Itanium 2の1000個ロット時の単価は,1.50GHz版が4226ドル,1.40GHz版が2247ドル,1.30GHz版が1338。同条件のIntel Xeon processor MPの単価は,2.80GHz版が3692ドル,2.50GHz版が1980ドル,2.0GHz版が1177ドル。リリース時期については明らかにしていない。

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