米Dell Computerは米国時間6月25日に,Itanium 2プロセサ・ベースの64ビット高性能コンピューティング・クラスタ(HPCC)用サーバー「PowerEdge 3250」を発表した。

 PowerEdge 3250は,リリース予定のItanimu 2(開発コード名はMadison)を搭載するラック・マウント型サーバー。HPCC向けに最適化してあり,高い演算能力を要求するアプリケーション向けのメモリーや性能を備えながら,標準的な技術を採用しているので経済的という。「最近実施されたLinpackと呼ばれるHPCC向けベンチマークによると,PowerEdge 3250ベースの当社製クラスタは,同じプロセサ数の他社製独自開発クラスタを性能面で圧倒した。しかもコストは3分の1で済む」(Dell社)

 メモリー容量は最大16Gバイト,内蔵ハード・ディスク装置の容量は最大292Gバイトあり,システム管理機能を備える。2U(高さ約88mm)ラックに格納可能。同社では,「数100から数1000台のサーバーを,1台の強力なコンピュータとして運用できる」と説明する。

 同サーバーは,8/16/32/64/128ノード構成のクラスタとして運用できる。対応OSはRed Hat Enterprise LinuxとMicrosoft Windows Server 2003 Enterprise Edition。「HPCCミドルウエアを導入することで,ItaniumベースのHPCCソリューションの購入/展開/管理作業を簡素化できる」(同社)

 PowerEdge 3250および同サーバー・ベースHPCCソリューションの価格/リリース時期については,今夏に改めて発表する。

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