米Lucent Technologies社は,中国の大手無線サービス通信事業者China United Telecommunications(China Unicom)社の子会社であるHunan Unicom社と同地域においてバックボーン・トランスポート・ネットワークを構築することで契約を結んだ。同ネットワークの構築に,Lucent社の光ソリューションを使用する。同社が米国時間6月19日に発表した。

 契約のもと,Hunan Unicom社は,Lucent社のSDH(Synchronous Digital Hierarchy)光トランスポート・システムからさまざまな製品を配備する。Lucent社は,新しい「Metropolis ADM MultiService」,「LambdaUnite MultiService Switch(MSS)」,「WaveStar ADM 16/1」といった光システムを提供する。また,同社は既存のSDHネットワークに新しいハードウエアをスムーズに統合するために,「Navis Optical Element Management System」,「WaveStar ITM-SC」などのネットワーク管理システムを配備する。

 ネットワークの中核として「LambdaUnite MSS」が配備される。同装置により,湖南地域を2.5Gリングで接続し,データ・センターと長距離スイッチ・センターを10Gリングで接続する。

 「Lucentのネットワーク・トランスポート装置の配備によりHunan Unicom社のビジネス・ニーズに応えられることを喜ばしく思う。Lucenの製品は,システム容量,技術,信頼性,セキュリティ,また柔軟性の面において,Hunan Unicom社のバックボーンとなるトランスポート・ネットワークのアップグレードを支援する」(Lucent Chinaの会長兼社長のJason Chi氏)

 Bell Labsが開発した「LambdaUnite MSS」は,メトロ・ネットワークと高速光コアネットワークのトラフィックを橋渡しして,都市,施設,企業ネットワークを大規模な長距離公共ネットワークに接続する。同製品により,Hunan Unicomはネットワークを40Gビット/秒のネットワークにシームレスにアップグレードできるため,ギガビットEthernetといった付加価値サービスの提供が可能になる。

 Metropolis ADMがEthernet-over-SDHのマルチプレクサとしての役割を果たすことにより,既存のTDMネットワークからデータ対応型のパケット・ネットワークへの移行が可能になる。光ネットワークにデータ・サービスを追加することにより,幅広いEthernetサービスの提供が可能になる。Hunan Unicom社の既存のインフラにシームレスに統合することにより,あたらにネットワークを増強する必要無く新しいサービスが提供できる。同製品は,10Gビット/秒のアプリケーション向けに2Mビット/秒のアクセスとクロス接続機能を提供する。

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