「2003年第1四半期の米国における消費者向けDVDレコーダ市場で,DVD-RAMフォーマットをベースにした多機能レコーダが全体の70.2%を占めた」。記録型のDVDフォーマットを採用した製品の普及を目指す記録型DVD会議が米国時間6月17日,米NPD Groupの調査結果を引用するかたちで発表した。

 過去1年間で,消費者向けDVDレコーダの販売は約10倍増加している。2001年10月~2003年3月に販売された消費者向けスタンドアロンのDVDレコーダのうち,DVD-RAMレコーダの割合は62.8%に達したという。

 「このデータは,DVD-RAMが消費者向けDVDレコーダで最も優れた技術であることを表している」(記録型DVD会議)

 「消費者は,既存のVCRにはない機能を求めている。失敗のない録画や録画と同時再生,また追っかけ再生などの先進機能が判断材料となり,消費者がDVD-RAMレコーダを選んだとしても驚くことではない」(記録型DVD会議,北米担当ディレクタのTony Jasionowski氏)

 追っかけ再生とは,映画や番組の録画を行っている途中で,録画を継続しながら,最初から再生して視聴できる機能。そのほか,DVD-RAM技術なら,傷や指紋の付いたディスクを読み取れる上,動画や静止画,パソコンのデータを含むあらゆるデジタル・データを記録,利用,操作できる。

 現在,日立製作所,松下電器産業,韓国のSamsung,東芝などの大手メーカーが,DVD-RAMに対応したスタンドアロンまたはパソコン内蔵のDVDレコーダを販売している。

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