CompactFlash規格の標準化団体であるCompactFlash Association(CFA)は,CompactFlash仕様の最新版「CF+ and CompactFlash Specification Version 2.0」を米国時間6月18日に発表した。同仕様は,同団体のWWWサイトから無償で配布している。
最新版では,データ転送速度を8Mバイト/秒から2倍の16Mバイト/秒に改善しながら,新旧のホスト・システムとの互換性を保っている。古いホスト・システムでは,8Mバイト/秒モードで動作するが,新しいシステムは16Mバイト/秒のCFカードに対応するように設計できる。古い8Mバイト/秒のインタフェース・カードは,新旧のシステム両方で8Mバイト/秒のデータ転送を行なう。
Flashチップ技術の発展により,5~7Mバイト/秒の持続データ転送速度の実現が可能になった。16Mバイト/秒インタフェースの開発により,CompactFlashインタフェースの持続データ転送速度が制約を受けることがなくなる。
その他,CFAで提案されている技術に,DMAインタフェース・モードとUltra DMA 33がある。DMAインタフェース・モードは2003年末までに,Ultra DMA 33は2004年中に追加が予定されている。
DMAモードは,CompactFlashデータ転送に必要なホスト側のプロセサ・パワーを軽減する。Ultra DMA 33インタフェース・モードは,33Mバイト/秒のインタフェース・データ転送速度を提供する。
現行のCompactFlash仕様は,137Gバイトまでのカードに対応している。しかし,CompactFlashカードの利用できるサイズが限定される別の問題がある。現在,2.2Gバイトまでのカードの利用には,FAT16ファイル・システムが使われている。容量が2.2Gバイトを越えるカードを使用するためには,FAT32のファイル・システムが必要となっている。
CFAは,現在提供されているCompactFlashカードの容量を完全に活用するために,システムにFAT12,FAT16,FAT32ファイル・システムと互換性を持たせるように勧めている。最新のデジカメでは,FAT12,FAT16,FAT32のすべてに対応しているものがある。
現在出荷されているCompactFlashカードの容量は,3Gバイトに達している。4Gバイト,5Gバイトのカードは,2003年後半に出荷が予定されている。
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