米Jupiter Researchは米国時間6月12日,オンライン・ショッピング・ユーザーの意識について調査した結果を発表した。それによると,オンライン購入の意思決定を左右しているのは,依然として製品価格だが,ユーザーがどのオンライン・サイトでショッピングするかを決める最も重要な判断材料は,サイトの使い勝手の良さだという。

 「一部のユーザーは,『固定客』になりうる特性を持っている。こうしたユーザー層を見つけ,(底値でないとしても)値引き価格やサイトの使い勝手の良さ,優れた顧客サービスを提供できる小売店は,固定客を獲得し,利益を得ることができる」(Jupiter Research社上級アナリストのRobert Leathern氏)

 調査によると,オンライン・ショッピング・ユーザーの29%は,比較的高額の購入を行うという。この顧客層は,使い勝手の良さなどで快適なオンライン・ショッピング体験を提供しているサイトを,繰り返し商品購入に利用する傾向がある。

 その他の調査の主な結果は以下の通り。
 
 ・配送料や手数料の値引きは,今後も消費者がオンライン・ショッピングで好む特典となる。

 ・特別価格や販促キャンペーンを見て衝動買いを「よく」または「時々」する消費者は,全体の33%だった。

 ・配送料や手数料が高かったり,商品価格に含まれていない場合,消費者の44%はその販売店での購入を控える。また36%は,会員登録を求められたために,購入を取りやめた経験がある。

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