米Adobe Systemsは,2003年3月~5月期(2003年会計年度第2四半期)の決算を米国時間6月12日に発表した。当期の売上高は3億2010万ドルだった。同社は,売上高の予測範囲を3億~3億1500万ドルから3億500万~3億2000万ドルに上方修正していた。同期の売上高は,修正後の予測範囲の上限にほぼ一致した。前年同期の売上高は3億1740万ドル,同年前期の2億9690万ドルだった。

 同社によれば,同期は「Acrobat 6.0」のリリースによりePaper事業部門において記録的に売上高が促進された。同部門の売上高は,前年から43%増加した。

 当期におけるGAAPベースの1株当たり利益は27セントになった。一時的な費用を除いた1株当たりの利益は28セントだった。同社は,24~27セントの予測範囲を24~28セントに上方修正していた。

 同期のGAAP(会計原則)ベースで6420万ドルの純利益を計上し,前年同期の5430万ドル,前期の5420万ドルから大幅に増加した。一時的な費用を除いた純利益は6670万ドルで前年同期の6740万ドルから減少した。前期は5890万ドルだった。

 GAAPベースの営業利益は9150万ドル。前年同期の9080万ドル,前期が8050万ドルだった。営業利益率は前年同期と同じ28.6%。前期は27.1%だった。

 なお同社は,2003年第3四半期の見通しとして売上高を3億ドル~3億1500万ドルの範囲,粗利益が92~93%,営業利益率が24%~27%と予測している。また,一時的な費用を除いた1株当り利益を,22~25セントと見込む。

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