米Xybernautは,無線ネットワークを使って位置情報付きメッセージなどを記録する技術に関し,日本国特許を取得したと米国時間6月12日に発表した。

 同特許の日本国特許番号は3427063。タイトルは「Method of Accessing and Recording Messages at Coordinate Way Points(座標ウェイポイントでメッセージにアクセスして記録するシステム及び方法)」。2001年7月13日に出願し(特許出願2001-213582),2002年7月12日に公開(特許公開2002-199423),2003年5月9日に公告となった。37件のクレームから成る。

 この日本国特許に対応する米国特許は2件ある。1件目の米国特許番号は6,377,793。タイトルは「System and Method of Accessing and Recording Messages at Coordinate Way Points」。2000年12月6日に申請し,2002年4月23日に成立した。38件のクレームから成る。2件目の米国特許番号は6,480,713。タイトルは1件目と同じ。2002年3月20日に申請し,2002年11月12日に成立した。11件のクレームから成る。

 同技術に対応するシステムを使用すると,携帯電話機など無線機器のユーザーが移動中にメッセージやデータを位置情報と合わせて記録し,電子的な道しるべに相当する“ウェイ・ポイント”を作ることができる。これにより,「任意の地点で特定個人あてのメッセージを残すなどの操作が行える」(Xybernaut社)という。

 Xybernaut社では,「ウェイ・ポイントは使用する機器に依存しないので,GPS対応機器などあらゆる位置情報機器で利用でき,さまざまなネットワークでデータのやり取りが行える」とする。「携帯電話機,PDA,ウエアラブル・コンピュータ,腕時計型パソコン,ノートパソコン,GPS対応自動車など,将来の技術や現在利用可能な機器で使うことができる」(同社)

 この技術の適用例として,同社はダイレクト・マーケティング,1対1の対面販売,現場作業支援(FFA),資産管理,電子商取引を挙げている。「事故の発生地点を車のドライバに伝えることで,危険な場所に近づかせないようにしたり,近くにあるアウトレット・モールでの割引販売情報を知らせたりもできる。軍事/防衛活動での利用も可能だ」(同社)

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